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シンガポールの法人設立(会社設立)及び、法人税のすべて

2019/11/18

シンガポールの法人設立(会社設立)完全ガイド

日米公認会計士 山下 英男

シンガポール政府認定コンサルタント/ 英国 経営学修士(MBA) 泉 美帆

 

シンガポールといえば、

・著しい成長が続くASEANマーケットの中心に位置する、ASEANのゲートウェイ
・特定の規制業種を除き、ほとんどの業種で外資100%出資が可能
・法人税率が日本より低い
・治安が良く、英語を話せる優秀な労働力が集まっている

このような理由から、日系企業のASEAN進出第一歩として非常に人気が高く、一部上場の大企業様から個人の起業家様まで、多くの日系企業が法人設立(会社設立)しています。

このページをご覧の皆さんも、これらに少なからずご興味を感じて、シンガポール進出をご検討なのではないでしょうか?

このページでは、シンガポールに法人設立(会社設立)するために知っておくべき以下のことをお伝えします。



※法人設立(会社設立)後の就労ビザ(EP / Sパス)や帯同ビザ(DP)取得についてお知りになりたい方は、シンガポール就労ビザ(EP/Sパス)完全理解最新版 をご覧ください。

 

 1. 【動画解説】シンガポールの法人設立(会社設立)

 

 2. シンガポール3つの進出形態とメリットデメリット

シンガポールで法人設立(会社設立)をするには、以下の3パターンの方法があります。
①駐在員事務所
②支店
③現地法人

結論から言うと、税金面でのメリットと設立手続きの簡易さを踏まえて、③の現地法人設立を選択される方が実務上は最も多いです。
それぞれの会社形態から、その理由を見てみましょう。

①駐在員事務所

「日本企業の一部」という位置付けで、シンガポールでの独立した法人格は持たないのが駐在員事務所です。

大きな特徴としては、シンガポールでの営業活動はできず、シンガポール及び周辺地域の情報収集活動のみが許可されている会社形態です。

利益が出ないことが前提になるため、シンガポールでの納税の必要はありません。

また、駐在員事務所は開設日から最大3年が存続期限となります(一部業種を除く)。

ここからもわかるように、駐在員事務所は基本的には現地法人設立、支店設立の前の調査目的での設立を前提とした形態です。

また、一部の地方金融機関も駐在員事務所の形態で拠点を設けています。

 

②支店

駐在員事務所と同じく、こちらも「日本企業の一部」という位置づけです。

営業活動は③の現地法人と変わりなく行うことができ、存続期限の上限もありませんが、大きな違いとしては、シンガポールの法人税率ではなく、日本の法人税率で課税されることです。

シンガポールでの会社設立の最大のメリットの1つともいえる低い税率を享受できなくなるため、現地法人設立か支店設立かの判断は慎重にしたいところです。

また、現地法人設立の場合と比較して必要書類も増えるため、事前準備の手間がかかります(親会社の取締役全員の情報を提出する必要がある等)。

 

③現地法人

シンガポールで独立した法人格を持つ事業体です。

②の支店とは異なり、現地法人はシンガポールでの課税となり、日本での納税は原則不要となるため、シンガポールの低税率のメリットを享受することができます。

現地法人設立のデメリットを挙げるとすれば、法的リスクが現地法人のみに帰属すること、日本本社の黒字との相殺ができない等が考えられますが、これらと比較しても法人税率の低さのメリットの方が圧倒的に大きいことから、シンガポールに法人設立(会社設立)されるお客様の多くが現地法人設立を選ばれている現状があります。

 

  駐在員事務所 支店 法人
位置づけ 日本企業の一部 日本企業の一部 独立した法人格
活動 情報収集 営業活動 営業活動
税金 税務申告 現地での納税:不要
日本での納税:不要
現地での納税:必要
日本での納税:必要※
現地での納税:必要
日本での納税:原則不要
メリット 日本本社の黒字がある場合、駐在員事務所の赤字と相殺可 日本本社の黒字がある場合、支店の赤字と相殺可 現地の税率(低税率)で 課税
優遇税制の適用可
デメリット 日本の税率(高税率)で課税
優遇税制の適用不可
日本本社の黒字がある場合でも、現地法人の赤字との相殺は不可
法務リスク 本社が負う 本社が負う 現地法人が負う
(本社は株主責任)

※現地納税分は、日本での税務申告時に外国税額控除の適用が可能

 

 3. シンガポール法人設立(会社設立)の6つのステップと必要書類

一番ケースの多い現地法人設立を例にとって、法人設立(会社設立)登記~ビザ取得までの流れを見てみましょう

    • 法人設立条件の決定
    • 法人名の申請(1~2営業日)
    • 法人設立(3~5営業日)
    • 法人銀行口座の開設(2週間~)
    • 就労ビザの取得(4週間~)
    • 個人銀行口座開設、賃貸契約、公共サービス加入等
    • 家族ビザの取得(2週間~)

 

①法人設立(会社設立)条件の決定

シンガポールで法人設立(会社設立)をするにあたっては、大きくは次のことを決定する必要があります。

- 社名
- 会社の事業内容(シンガポール政府が定める一覧から2つまで選択可)
- 登録住所
- 取締役・株主・秘書役
- 資本金の金額

 

注意すべき点として、まずは取締役の条件があります。

現地法人の取締役自体は、18歳以上であれば国籍関係なく誰もが就任することができるのですが、シンガポールの会社法上、取締役の中に必ず1人はシンガポールの居住者を含む必要があります。

つまり、EPを取得してシンガポールに居住している日本人駐在員でもOK※なのですが、問題は法人設立(会社設立)タイミングです。

EPを出すには現地法人がスポンサーとなる必要がありますが、現地法人設立をするために、先に現地居住取締役を登録する必要が出てきますので、こういった場合はまず、会計事務所等が提供している名目取締役サービスを活用することとなります。弊社GPCでもご提供しています。
※Sパス / DPは役員になることはできません。

次に注意したいのは、秘書役の選任です。聞きなれない役職名ですが、シンガポール会社法で設置が必須となっている役職で、会社の財務書類や定款の変更等の政府登録業務、総会・役会関連書類の作成業務を担います。

法人設立(会社設立)のタイミングで設置しなければならず、シンガポールに居住していることが必要となるため、こちらも多くの方が会計事務所等の秘書役サービスを提供しています。もちろん弊社GPCでもご提供が可能です。

その他のポイントとして、シンガポールでは1ドルの資本金から法人設立(会社設立)が可能です。

ただ、その現地法人からEPを申請する場合、弊社では資本金の積み増しをお勧めしています。

 

②法人名の申請

現地法人設立の場合は、日本本社と共通の名前を使用してもしなくても構いません。自由につけることができます。

ただ、シンガポールで他に同一会社名(もしくはかなり重複のある会社名)の登記が先にあった場合等は登記することができないので、法人設立手続きの前にまずその法人名が使用可能かを調べ、その名前をオンラインで予約しておく必要があります。

 

③法人設立(会社設立)

①と②のステップが完了したら、いよいよ法人設立(会社設立)手続きに入ります。
登記の申請を行う前にまず、会社の定款と取締役宣誓書(Form 45と呼ばれる書類)を作成し、取締役がサインをします。

これができたら、シンガポール会計企業規制庁(ACRA)にてオンライン申請を行います。

①の法人設立(会社設立)条件をしっかり固め、必要書類をきちんと準備しておけば、この登記申請自体は非常にスピーディーに進めることができるでしょう。

必要書類としては大きくは以下になります。

- (個人株主の場合)
株主のパスポートコピー
住所証明書類

- (法人株主の場合)
親会社の履歴事項全部証明書英訳
定款英訳
株主構成を確認できる書類
親会社個人株主(親会社の株式または議決権を25%以上所有する個人)のパスポートコピー
住所証明書類

手続きが無事終了すると、Biz Fileと呼ばれる会社の登記簿が発行され、設立は完了です。

一点、法人設立(会社設立)にあたって注意しておきたい点としては、監査要件があります。

監査対象となるのはシンガポール法人単体ですが、監査が必要かどうかの判断がなされる際には、シンガポール法人単体ではなく、グループ全体で、以下の要件に該当しているかが見られます。

グループ全体で以下の2つ以上に該当するとシンガポールでの監査が必要になりますので、ご注意ください。

 

a. 売上高がSGD10mil以上
b. 総資産額がSGD10mil以上
c. 従業員数が50名以上

 

上記に2つ以上該当した場合、監査が必要となりますので、法人設立(会社設立)の際は事前に確認しておくようにしましょう。

 

④第一回取締役会議事録の作成サイン

法人設立(会社設立)登記が完了したら、次に、第一回取締役会を開催し、議事録を作成します。

実務上、会の開催自体は省略され、秘書役によって議事録のみが作成される場合も多くありますが、ここに取締役のサインが必要です。

この第一回取締役会議事録の中では、どこの銀行に法人銀行口座を設けるかといったことや、決算月が定められます。

場合によっては、後述する⑤法人銀行口座の開設の際に、この取締役会議事録の提出を求められる場合もあるため、きちんと作っておくようにしましょう。
 

シンガポールにおいては、政府の求めるコンプライアンスを間違いなく遵守することが大切です。

GPCでは、この認識の上、お客様に無駄なトラブル・ストレスがかからないように、シンガポール法人として必要な書類の作成と保管の徹底に努めています。

 

⑤法人銀行口座の開設

法人設立(会社設立)が完了したら、銀行口座の開設ができるようになります。

金融の国シンガポールには実に様々な銀行がありますが、中でも特によく利用されている地場銀行はDBS、UOB、OCBCの3行でしょう。

①~④の法人設立(会社設立)登記は、必要資料をきちんと揃えれば比較的簡単に完了することが可能ですが、法人銀行口座開設のハードルは近年上がってきています。

マネーロンダリングや脱税目的での口座開設を防止するために、その会社に実態があり、シンガポールで適法な事業を行うのか銀行側がしっかり審査するからです。

そのため、法人銀行口座開設の際は、決裁者の来星が必須となります。

銀行職員に対するビジネスの概要の説明や、必要書類の提出、署名が必要となり、銀行によって必要とされる書類等も異なりますので、事前に調べて準備されることをお勧めします。

※GPCでは、3大銀行のうちの1つであるUOB(United Overseas Bank)と提携しているため、銀行窓口に行かず、弊社オフィスにてスピーディーな口座開設が可能です。

対面での申し込みが終了すると、銀行口座開設完了までは2週間~、その後、オンラインバンクにログインする際に使用する暗証番号ジェネレーター機器(Tokenと呼ばれています)が届くまでさらに2週間~かかり、銀行口座開設が完了となります。

 

⑥就労ビザの取得

法人設立(会社設立)、法人銀行口座が完了し、資本金が入金できたら、就労ビザの申請を行います。

近年、ビザ取得のハードルが上がっています。法人設立(会社設立)が完了し、銀行口座も無事開設できたのにも関わらず、肝心のビザが下りない!このような事態に陥らないよう、ビザ取得もしっかりとサポートができる会計事務所を選ばれることをお勧めします

弊社では、ビザ申請エージェンシーのライセンスを保有しており(No.17S8996)、過去200件以上のEP申請で取得率100%の実績がありますので、安心してお任せください。

就労ビザについて、詳しくはこちらをご覧ください。
シンガポール就労ビザ(EP/Sパス)完全理解最新版

 

 3b. シンガポール法人設立(会社設立)~支店の場合は?~

では支店設立の場合も見てみましょう。この場合も流れは現地法人設立と大きく変わらず、以下のようになります。

    • 支店設立条件の決定
    • 設立書類の準備
    • 設立手続き(ACRA)
    • 銀行口座開設
    • ビザ申請

では支店設立と現地法人設立で異なる点はどこなのでしょうか。以下に解説します。

 

①支店設立(会社設立)条件:支店名

シンガポールで支店設立をする際、設立条件で現地法人と異なるのが社名です。

支店は現地法人と異なり、自由に会社名を申請することはできず、「本店名の英語表記+シンガポール支店」が会社名となります。「支店」をあらわす商号は、以下より選ぶことができます。

  • ・(Singapore Branch)
  • ・Branch Office
  • ・Branch Office Singapore
  • ・Singapore Branch
  •  

②支店設立(会社設立)条件:事業内容

当然といえば当然なのですが、支店は「外国会社である本社の一部」という扱いになるため、その事業内容も本社の事業内容と同じでなければいけません。そのため、支店設立の場合は、シンガポール企業庁に提出する定款も支店独自のものではなく本社の定款の英訳版となります。本社の事業内容と異なる事業を行う場合は、本社の定款にもその旨が反映されなければならないため、注意が必要です。

その他、登録住所・株主(支店の場合は親会社)・取締役・資本金の金額については現地法人と変わりません。秘書役については支店設立の場合は設置は任意とされていますが、会社の登記内容の変更等、政府への届け出が必要な場合があるため、弊社では支店設立であっても秘書役の設置をお勧めしています。

③支店設立書類の種類

支店設立の手続き自体は、物理的には現地法人設立手続きと大きな違いはありません。現地法人設立と同じくシンガポール会計企業規庁(ACRA)にてオンライン申請を行うことなります。

違いとしては、支店設立の場合は提出書類の分量が増え、準備がやや煩雑になるケースが散見されます。

必要書類を以下に見てみましょう。

  • ・本社の登記簿謄本もしくは履歴事項全部証明書の英語版(日本の会社が本社の場合、日本語の原本キャプチャと公証付き英語訳をセットで)
  • ・本社の定款の英語版(日本語しかない場合、公証付き英語をセットで)
  • ・本社の取締役全員のパスポート
  • ・本社の取締役全員の住所証明書類(住民票、運転免許書等)英語版
  •  

取り揃える書類の種類としてはそこまで多くありませんが、支店設立の場合、本社の登記簿・定款を英訳した上で公証を得る必要があるのに加え、本社の取締役全員の個人情報を集めるという作業が発生します。取締役全員とすぐにコンタクトが取れない、高齢の取締役がおりパスポート・運転免許等が無い 等で書類収集に時間がかかり、支店の立ち上げが想定より後ろ倒しになるというケースが実際はよく見られます。その点も踏まえて、現地法人設立・支店設立のメリット・デメリットを熟慮した上で進出形態をご決定いただければと思います。

 

手続きが無事終了すると、Biz Fileと呼ばれる会社の登記簿が発行され、設立は完了です。

④監査要件

シンガポールにおいて支店は「外国会社である本社の一部」という扱いですが、監査については現地法人とほぼ同程度の対応が求められます。

また、現地法人の場合はグループ全体で以下の2つ以上に該当するとシンガポールでの監査が必要になりますが

a. 売上高がSGD10mil以上

b. 総資産額がSGD10mil以上

c. 従業員数が50名以上

 

支店には上記監査免除要件を適用することができないことに、注意が必要です。

原則としては、シンガポール支店は現地法人と同様に決算書の作成と監査義務を負います。加えて、本社についても、シンガポール会計基準に準拠した本社の決算書をシンガポールで登記する必要があります。本社が日本の場合、多くのケースで本社の決算書は日本の会計基準で作成されているため、原則に従うとこの場合は一度作った決算書をシンガポール会計基準に修正しなくてはなりません。

このように、シンガポール会社法の原則に従うと、支店における監査対応は現地法人と比較して非常にコストと労力を要するものとなります。

しかし、シンガポール支店の規模と比較して、上記コストと労力が大きすぎると判断される場合は、監査の免除を受けられる場合があります。(後日アップデート予定)

 

 4. シンガポール現地法人の決算

シンガポール現地法人の大まかな決算スケジュール、フローは以下のイメージです。

(1)予定課税所得の申告:決算日より3か月以内


(2)年次株主総会の開催:決算日より6か月以内


会計報告書の登記:決算日より7か月以内
※延長最大2か月(行政手数料:SGD400)
※監査義務のある法人は監査済会計報告書を登記


(3)確定課税所得の申請:事業年度の翌年11月末

この他にも様々なルールがあります。法人設立(会社設立)の前に把握しておくことをお勧めします。

GPCでは、進出前の戦略策定から法人設立(会社設立)、銀行口座開設、就労ビザ取得までワンストップでサポートさせていただきます。

 5.【無料】シンガポール法人設立適正診断ツール

【法人設立適正診断結果】:  

※こちらはシンガポール法人設立の基本的な条件をチェックするためのツールです。当該ツールの評価結果は法人設立を保証するものではなく、また、実際の法人設立の結果について、弊社は責任を負いません。

法人設立の可能性は状況により大きく変わりますので、法人設立前に適切な専門家に相談することをお勧めします。

法人設立(会社設立)をご希望の方はお気軽にお問合せください。

 

 

 

(注)上記記述は、その内容を弊社が保証するものではありません。

詳細、最新情報は弊社までお問い合わせください。